非暴力(アヒムサー)

アヒムサー(非暴力)

ヨガを志す人なら、絶対に知っていてほし言葉です。

ヨガの8支則(アシュタンガ)の1番目「ヤマ(禁戒)」の更に1番目に登場します。

 

つまり、これが無ければヨガは始まりません。

それほど重要な項目です。

 

アヒムサーは不殺生とも訳されます。

精進料理は同じインドを発祥とする仏教経由で日本にも根付いた文化です。

同じ理由でインドにはベジタリアン料理が沢山ありますね。

 

精進料理はヘルシーと紹介されることが多いのですが健康目的の料理ではなく、このアヒムサーの思想が元となります。

なので、仮に「健康には肉食がいい!」となったところで、考え方は変わりません。

良い人生は寿命の長さとイコールとも限りませんしね。

 

この辺りは日本人には理解しづらいかもしれません。(僕も日本人ですので分かります。)

 

そうは言っても、現代のカロリー過多、動物性脂肪摂り過ぎの方からすれば、素晴らしい健康食ではありますが・・・

 

このアヒムサーについては、どれだけやればOKなのか?という事を気にしだすと、大変な事になります。

虫も殺してはいけないから、マスクをしてホウキで自分の前を掃きながら歩く・・・

という、ジャイナ教(これもインドの宗教)の出家修行者の事を知っている人も多少はいるかもしれません。

 ※これを読んで、「ヨガは宗教なの???」と思う方もいるかもしれませんね。それは、「そう」、とも「違う」とも言えません。しかし、しっかりとした哲学を背景に持った行法である事は確かです。

 

アヒムサーの完璧を目指したら農業もできません。

車も乗れません。

家も建てられません。

 

じゃ、気にしなくてもいいじゃん!

完璧に出来ないならやる意味ないじゃん!

(これらは日本人に多い思考回路です!!!)

 

では、ないのです。

 

そうじゃないのです。

 

優しい気持ち、思いやりをもって全てに接すること。

自分の立場や能力でその時やれることを精一杯。

です。

(もちろん持続可能な方法で)

 

誰かがいいって言ったから・・・

ルールではこうだから・・・

 

ではありません。

 

自分にも周りにも、今、出来る事を精一杯。

 

それが、アヒムサーの取り組みだろうが、ヨガのアーサナだろうが、仕事だろうが…

 

ヨガを貫いている考え方なのです。

 

それを理解する為には、アヒムサーを実践する事が大切なのです。

 

アヒムサーこそが、人類最高のダルマなのです。

 

そして、それ自体が自分を癒す最高の方法なのです。