行為とその結果(カルマ)

カルマ・・・

日本人でも何となく知っている言葉ですね。

クル(する)から派生した言葉で、「行為」自体を指す場合と、「行為の結果」を指す場合がありますが、後者のニュアンスが強いようです。

「業」(ごう)とも言いますね。

自業自得だよ・・・

なんて言葉を使うので、なんとなくネガティブなイメージが付きまとう言葉でもあります。

 

原因と結果の法則。

ヨガはこのカルマの法則が基本の世界観です。

 

「自分のカルマは必ず自分に降りかかる・・・」

 

これを「自業自得」や「因果応報」といいますが、仏教経由で日本にもある価値観ですので、何となく知っている人は多いのではないでしょうか???

しかし、得ばかりしている人がいる様に見えたり、損ばかりしている感じがしたり・・・

で信じていない人も多いでしょう。

「神様なんていない!」

「だから、自分が得すること、好きなことをすればいい。」

すると、そんな考えに陥ります。

 

そんな人に知ってほしいのが、輪廻転生(サンサーラ)という考えです。

ヨガは、他のインドの考え方と同じで、輪廻転生(サンサーラ)があるとの考えの上に成り立っています。

今生で受けなかった結果は来世に受け取ることになります。

 

そんなカルマの法則を司るのは、「イーシュヴァラ」です。

それは、絶対の法則です。

ただ、人間の知能では捉えきれない程複雑ではあります。

 

善い行いには良い結果(プンニャ)悪い行いには悪い結果(パーパ)といい、

それらは全て目に見える結果で現れる訳ではありません。

善い行いを良い思いでしたなら、采配はイーシュヴァラにお任せすればいいのです。

彼は間違えませんから・・・

「人事を尽くして天命を待つ」

ですね。

 

さらに、ヨガでは「欲を持たない行為」はカルマ(結果)を生まない・・・

と言う考えがあり、それがヨガの目指す境地でもあります。

つまり、カルマの法則の外、輪廻転生(サンサーラ)から自由という事になります。

欲を持たない行為って???

それは、

「するべきことをする事。」

つまり、ダルマです。

 

カルマや輪廻に縛られない自由や幸せ。

自由や幸せの為に、欲を持たないで行為をする。

その為には、その時その時のやるべき事をする。

 

非常に合理的に「無欲」の効能について説明が出来るのが、ヨガの素晴らしいところです。

 

やりたい事を見つけなさい!

目標を決めて取り組みなさい!

夢を叶える為に努力します!

 

動機付けの為には良いかもしれませんが、これらに縛られると全て自由(幸せ)から遠ざかるキーワードとなります。

 

欲を持たずにやるべき事を一生懸命取り組めば・・・

やりたい事が見えてきます。

目標は達成されます。

夢は叶っているのです。

 

カルマの法則を理解する事が、ヨガの世界の住人になる条件です。(^_-)-☆