私という感じ(アハンカーラ)

ヨガは真実の私を知る方法・・・ と以前書きましたね。

 

真実の私を知る必要がある、という事は真実ではない私が居る、ということになります。

 

そのことをヨガの哲学では、「私という感じ…」(アハンカーラ)といいます。

 

アハン(私)カーラ(道具)で「私を作り出す道具」。

「真実の私」(アートマン)ではなく、「私感覚」です。

 

この世で感じらられる全ての「私」は「私感覚」です。

皆さんの解り易い言い方をすると、「エゴ」とか「自我」ですね。

 

このエゴと言う言葉に付きまとう「我がまま」な印象どおり、自分勝手なキャラクター作りをするのが、アハンカーラです。

 

その、「私感覚」で私を評価したり、世界を判断するとおかしな事になります。

 

人間は生まれつき善なのか、悪なのか???

という議論にもなります。

この件は、「私感覚」を真実の自分と定義している限り答えは出ません。

 

しかしヨガでは、すべての「真実の自分」は「善であり美である」と定義します。

(もちろんその様に言える理屈があります。)

善い人や悪い人がいるのは、「私感覚」(偽りの自分)がそうしてしまっているのだと。

その為、正しい教育により、正しい判断が出来る様になれば、全ての人は善に向かう(戻る)のだという考えです。

 

正しい教育とは、「無知」取り去り、正しい「知恵」(ヴィディヤー)を身に着ける事。

正しい知恵を教える、「偽り」に気付かせてくれるのがヨガなのです。

 

いつまでも偽りの自分に振り回されることなく、真実の自分に気付き、しなやかでぶれない軸を手に入れましょう。